いじめの証拠を掴むには?親がやるべき事。

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愛しい我が子をいじめから守るためには、学校や教育委員会、場合によっては弁護士に相談することも考えなければなりません。

 

そこで重要となるのが、いじめ被害の客観的な証拠を掴むことです。今回は、いじめの証拠を掴むにはどうしたらいいかということを考えます。

なぜいじめの証拠を掴むことが必要なのか

 

もし、愛しい我が子がいじめの被害に遭っていることを知ったら、親であるあなたはどうしますか?

 

一刻も早くいじめの苦痛から解放してあげるために、学校の先生や教育委員会の窓口、あるいは児童相談所や弁護士などへの相談を考えることでしょう。

 

しかし同時に、「本当にいじめがあるのか」「思い過ごしではないのか」「ただの遊びなのではないか」など、いじめの事実について疑問に思うこともあると思います。

 

そして、そのような疑問は、加害者側の親や、相談を受ける学校や教育委員会などにも同じ心理として働きます。

 

特に加害者側は、「言い逃れ」とは言わないまでも、自分の子どもがいじめの加害者とは認めたくないものです。

 

また学校としても、いじめがあるということは学校管理上の一大事な訳ですから、なるべく穏便に済ませたいと考えることも少なくありません。

 

そういう場合に、いじめの被害を客観的に証明できる証拠を掴むと、加害者側の親や学校にいじめは事実であると認識させ、いじめ問題の解決に向けた話し合いの土俵に上がらせることができます。

 

 

つまり、我が子が受けているいじめの被害を客観的に証明できる証拠を掴むということが、その解決に向けたスタート地点に立つことであると言えるのです。

 

 

もちろん、弁護士に依頼して法的にいじめの解決を目指す場合に、事実を証明できる証拠が必要となってくることは言うまでもありません。

 

 

いじめの証拠を掴むための心構え

では、いじめを証明できる証拠とは一体どのようなものがあるのでしょうか。

 

 

「証拠を掴む」と聞くと、物的な証拠をイメージする方も多いかもしれませんが、いじめの証拠とは、物的なものに限られている訳ではありません。

 

 

むしろ、いじめ問題に関して言えば、物的な証拠がなくても記録を残すという心構えが重要となります。

 

 

よく、「5W1H」と呼ばれている情報があります。

 

 

「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「なぜ」「どのように」という情報のことですが、これらのことを整理し、メモに残しておくことを心がけましょう。

 

 

何月何日の何時ころに、場所はどこで、誰(いじめの加害者)が、どのような内容のいじめを行なったのか、また、それはどんな理由(言いがかり)で行われたのか、できる限りの記録を残すようにしましょう。

 

 

またできれば、そのいじめの現場には、誰がいた(見ていた)のか、そして加害者が言った言葉などが記録できると、証拠としてより効果的なものになります。

 

 

そして、これらの記録は、後から述べる物的証拠と結びつくことで、より証拠能力の高いものになっていきます。

 

 

また、いじめが原因と思われる我が子の心身の不調、例えば学校を休みたがった日の日付や、精神的な苦痛によって出た体調不良のことや、もし病院に行ったのならその日付や受診いた病院などの記録も残しておきましょう。

 

 

物的な証拠を掴む

いじめ被害の証拠を掴むための心構えとして、まずは被害を記録していくことが重要だということはおわかり頂けたと思います。

 

 

そして、その次に行うべきことが、よく「証拠」と聞いてイメージされる、物的な証拠を掴むということです。

 

 

例えば、教科書やノートに落書きをされた(破かれた)衣服が破かれた(汚された)などのいじめがあった場合は、それらのものは直接的な物的証拠となるため、捨てずに取っておきます。

 

 

また、加害者側から渡された手紙も捨てずに取っておきましょう。

 

 

暴力をふるわれて、アザや傷ができたしまった場合は、その傷を写真に撮っておきましょう。

 

 

最近のいじめの特徴として多くなってきた、インターネットの掲示板やSNSでの誹謗中傷の書き込みがあった場合、そのページを記録しておきましょう(スマートフォンのスクリーンショットが便利です)。

 

 

そして、いじめが原因で病院を受診した場合は、忘れずに医師に診断書を書いてもらいましょう。

 

 

いじめの被害に遭っている我が子にとって、あるいはいじめ被害に遭っている子をもつ親にとって、これらの証拠を掴むことは辛いことかもしれません。

 

 

しかし、すでに述べたように、いじめの証拠を掴むということが、いじめの解決のためのスタートになりますし、結果としていじめの早期解決につながりますから、強い気持ちをもって行動してください。

 

 

いじめの相談をする場合も、証拠を残しておく

これまで、子どもが受けたいじめ被害についての証拠をどのように掴むかという視点でお話ししてきましたが、親が学校や教育委員会に相談した時の記録もいじめに関する証拠となるため、記録しておく必要があります。

 

 

いじめによる悲しい事件が後を絶ちませんが、その中には、学校や教育委員会が適切に対応しているとは言えないケースも多いのが事実です。

 

 

最近の取手市の事件を覚えている方も多いと思います。

平成27年11月に、当時中学3年生の女子生徒が、いじめの事実が伺えるメモを残して自殺してしまったにも関わらず、教育委員会は「いじめは無かった」と結論付けました。

 

その後、ご両親が文部科学省へ直談判し、文部科学省から指導を受けた取手市教育委員会が態度を一転させて、「いじめは無かった」という結論を撤回し、ご両親へ謝罪する、という一連の出来事は、全国的にも大きく報道されました。

取手市いじめ事件についての詳細はこちら

 

教育委員会でも色々な仕事があります。

 

私の知人教育委員会の中で、主に町全体の教育課程を立案したり、独自の教材を開発したり、先生方の研修を企画したりする仕事で、直接的に学校を管理する担当では無かったそうです。

 

担当が違うにもかかわず、保護者の方からいじめの相談を受けたことも数回ありました。

 

友人は専門職でしたから9年間、異動することはありませんでしたが、いじめを含めて学校を管理する担当者は一般職の職員が担当するため、3年間を目処に人事異動が行われていました。

 

 

本来、あってはいけないことですが、行政職員の中には、悲しいことに仕事に熱心な人もいれば、そうでない人もいるのが現実です。

 

 

定期の人事異動で担当となった職員が、不幸にも仕事に熱心ではない人だった場合は、いじめの相談を受けても「事なかれ主義」を貫き通してしまうことも多いのが実際です。

 

 

そしてこれは、特に公立の学校の先生にも同じことが言えます。

 

 

そこで重要となってくるのが、相談した日時、内容、相手の対応などの記録を取るということで、これも重要な証拠となってくるのです。

 

 

今は、多くのスマートフォンにボイスレコーダーアプリが内蔵されていますし、市販のボイスレコーダーの機械も安く手に入れることができますが、それらで会話を録音しておくのも、後々に有効な証拠となってきます。

 

 

むしろ、「録音させてもらいます」と最初に一言告げるだけで、対応する先生や教育委員会職員は、襟を正すことも多いのです。

 

 

ちなみに私は、いじめ問題に限らず、重要な相談を受ける場合は、同意を得た上で、自分のボイスレコーダーに録音させてもらい、後から「言った、言わない」の問題に発展することを避けるようにしていました。

 

 

いじめの証拠を掴む時の子どもへの対応

若干触れましたが、いじめの証拠を掴むという行為は、子どもに取って辛いことであることも事実です。

 

 

いたずら書きされた教科書や、破かれた衣服は二度と目にしたくなくなり、捨ててしまいたくなるのが当然ですし、暴力による怪我の写真を撮ったりすることも、実はとても恥ずかしいことかもしれません。

 

 

しかし何度も言いますが、いじめ被害の証拠を掴むということは、間違いなくいじめ問題の早期解決につながる行動ですから、そのことをお子さんにもしっかりと伝えましょう。

 

 「お父さんやお母さんは、あなたをいじめから守りたい」
 「早くいじめから解放されるためには、動かぬ証拠を掴むことが大切」
 「必ず助けてあげる」

 

というような言葉をかけてあげることで、一緒にいじめに立ち向かうという気持ちを伝え、いじめの証拠を掴むという行動によって、子どもの自尊心を傷つけることが無いように配慮してあげましょう。

 

 

いじめの証拠は、どのように活用できるのか

客観的ないじめの証拠を掴むことができたら、今度はそれを活かして、いじめをやめさせる行動を起こす必要があります。

 

 

掴んだ証拠をもとに、担任の先生や、場合によっては教頭先生、校長先生を交えて善後策を考えなければなりません。

 

 

その先生たちが前向き、協力的であれば、この段階で事態は改善するでしょうが、そうとばかり言えない現実にあることは、すでにお話しした通りです。

 

 

その場合、次は教育委員会に相談することになりますが、担当者によって頼りになる場合もあれば、そうでない場合もあることもすでにお話ししました。

 

 

学校も教育委員会も頼りない場合、次は弁護士に相談ということを視野に入れる必要があります。

 

 

「子ども同士の問題に弁護士は大げさではないか?」と思う方もいるかもしれませんが、「いじめ」とは、子どもの人権を踏みにじる行為そのものであり、実は、いじめ問題の解決に力を注ぐ弁護士も多いのです。

 

 

「弁護士に相談したら必ず裁判になる」とイメージする方も多いかもしれませんが、弁護士は、あなたが集めた証拠をもとにして、法的根拠に基づいてどのように行動すればよいのか、アドバイスをしてくれるはずです。

 

 

いじめの解決のためには、証拠を掴むことが大切~まとめ~

これまでのお話しで、愛しい我が子が不幸にもいじめの被害に遭ってしまっている場合、その客観的な証拠を掴むということが重要となってくることをおわかり頂けたと思います。

 

まとめてみましょう。

・いじめの証拠を掴むという行為は、加害者側の親や学校、教育委員会にいじ
 めの事実を認識させ、解決に向けた話し合いの土俵に上がらせるために重要
 で、それが結果として、いじめの早期解決につながります。

・物的証拠を掴むことを優先する前に、まずは「5W1H」の視点で、我が子が
 遭っているいじめについて記録を残していきましょう。

・いたずら書きされた教科書、破かれた衣服、インターネット上の書き込みや
 などに加え、病院を受診した際には医師に診断書の作成を依頼するなど、物
 的な証拠になるものは全て保管し、あるいは写真等で記録しましょう。

・いじめについて学校や教育委員会に相談する場合も、その相談内容と相手の
 対応自体が証拠となりますから、これも必ず記録に残しましょう。

・いじめを受けている我が子にとって、証拠を掴むという行為そのものが自尊
 心を傷つける危険があります。早期解決のためには証拠を掴むことが必要な
 んだということを伝え、安心させてあげましょう。

・いじめの証拠を掴むことができれば、あとはそれを有効に活かしていじめの
 早期解決を目指しましょう。学校や教育委員会が頼りない時は、証拠に基づ
 いて弁護士への相談も視野に入れることが大切です。

いかがでしたか?

 

いじめの証拠を掴むということが、いじめの早期解決につながっているということをおわかり頂けたと思います。

 

子どもの力だけでは、いじめの証拠を掴むということが難しいのは言うまでもありません。

 

親であるあなたが、愛しい我が子をいじめから救うために立ち上がって行動する必要があります。

 

あなたのお子さんがいじめの苦しみから解放され、健やかに成長されることを心から祈っています。

 

もし弁護士は敷居が高いと思っている方や、学校、教育委員会は信用できないと思っている方はこちらで無料相談をしているので、是非相談して下さい。
いじめ

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