いじめで休学も子どもを守る選択1つ。

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我が子がいじめの被害に遭っていたとしたら、あなたがどうしますか?

いじめの解決のためには、様々な方法がありますが、最終的な方法の1つとして、「休学」があります。

 

今回は、いじめの解決のための「休学」という方法について考えます。

いじめの解決のために簡単に休学を選択してはいけない

 

我が子がいじめの被害に遭っているとしたら、親であるあなたは、どのような行動をとりますか?

 

まずは、お子さんが安心して生活できるような家庭環境を作る必要があります。

 

学校でどのようなひどいいじめに遭っていたとしても、家族にとっては愛すべき存在であり、宝物だということを感じてもらうことが大切です。

 

また、学校以外にも居場所はいくらでも作ることができ、学校だけが人生の全てではないと気づいてもらう必要があります。

 

そして、我が子が苦しめられているいじめを少しでも早く止めさせるために、客観的にいじめの内容を証明できる証拠を掴み、学校や教育委員会と話し合いをする必要があります。

 

 

ほとんどの場合は、この段階で解決を見ることができますが、学校や教育委員会に相談しても、悲しいことに必ず解決するという保証はありません。

 

 

そこで次に、法的措置を検討するために、弁護士への相談をする、という選択肢を持つことが大切です。

 

 

弁護士に相談したからといって、全て裁判沙汰になるわけではありません。

 

むしろ、いじめという人権侵害について、弁護士は法的根拠をもって適切なアドバイスをしてくれるでしょう。

 

 

そして、それでも解決に至らなかった際に、いじめが行われている空間である学校に行かせずに、お子さんの身を守るという選択肢として、「休学」があります。

 

 

つまり、我が子を苦しめているいじめを止めさせるため、親として順序立てて行動した後、それでもいじめが止まらなかった場合に取る方法の1つが、「休学」なのです。

 

 

しかし、義務教育制度をとっている日本では、休学するためには医師の診断書も必要となります。いじめによって精神的、身体的に傷を負って、学校に行けないと医師が判断した時に、はじめて休学の選択をすることができるのです。

 

 

いじめが原因で休学する際の根拠

 

日本では、小学校の6年間と中学校の3年間が義務教育とされています。これは、子どもが教育を受ける義務を負っているのではなく、保護者が子どもに教育を受けさせる義務を負っているものです。

 

 

つまり、正当な理由がない場合は、親は子どもを学校に行かせなければならないことになっているのです。

 

 

しかし、平成25年に施行された「いじめ防止対策促進法」では、保護者の責務として、「保護者は、その保護する児童等がいじめを受けた場合には、適切に当該児童等をいじめから保護するものとする」とされています。

 

わかりやすく説明すると、自分の子どもがいじめを受けている時、親はその子どもをいじめからまもらなければならない、ということです。

 

親は、学校に通わせる義務を負っていますが、同時に、子どもをいじめから守る責務も負っていることがおわかり頂けると思います。

 

小学校、中学校では、短期的なものは親が医師の診断書をもとに校長先生に届け出を提出するだけで認められるものですが、長い期間の休学となると、「修学義務の猶予又は免除の手続き」を取る必要があります。

 

 

また、義務教育ではない高校では、休学するためには校長先生の許可が必要ですし、休学する期間が1年間の出席すべき日数の5分の1から3分の1を超える場合は、留年してしまう可能性も出てきます。

 

 

そして、手続き的なことよりも、休学した後に、スムーズに復学できるという保証はないのも現実です。

 

 

このように、理由はどうであれ、休学するという選択をする場合は、デメリットがあるということも踏まえておく必要があります。

 

 

ですから、すでに述べた通り、休学は最終手段として考えるべきものなのです。

 

 

いじめが原因の休学を決断するタイミング

 

義務教育期間中である小学校、中学校で休学をする場合は、医師の診断書が必ず必要であることはおわかりいただけたと思います。

 

また高校でも、校長先生が許可を出す判断をするために必要な資料の1つとして、ここでも診断書の提出が求められることがほとんどです。

 

休学には、デメリットがあることも述べましたが、それでも、いじめから我が子を守るために休学させることを決断しなければならない場合もあります。

 

では、その決断を下すタイミングとは、どのような時なのでしょうか。

 

まず、すでに申し上げた通り、休学は最終手段とすべきことなので、親がやれることは全てやったということが前提になります。

 

また、手続き上の問題として、医師の診断書の提出が求められますから、受診をして、かつ、医師がいじめによって心身に異常をきたしていると判断することが必要となります。

 

そして、この2つの前提がそろい、なおかつ、我が子の安全が守れないと判断できた時が、迷わずに休学を決断すべき時です。

 

いじめ問題で絶対に避けるべきことは、子どもが命を落とすという悲劇です。

 

その悲劇が迫っていると判断できた時は、休学の選択肢を行使して良い時なのです。

 

もちろん、まとまった一定期間、学校に行かない休学という判断をする前に、何日間か学校を休ませたり早退させるということは、臨機応変に判断してもよいことです。

 

いじめによって休学した生徒に、損害倍賞が支払われたケースも

少し古い話になりますが、2013年6月5日、福島地方裁判所は、いじめが原因で休学しなければならなかった男子生徒に対して、いじめをしていた加害者3人とその両親が約200万円の損害倍賞を支払うことを命じました。

 

ただし、被害者である生徒が休学することで負ってしまった不利益、例えば勉強の遅れなどは、いずれ取り戻せるものとして、損害倍賞の対象とはされませんでした。

 

いじめによって休学することのメリットは?

これまで、どちらかと言うと休学にはデメリットがあるという視点でお話ししてきましたから、休学について及び腰になってしまう方も多いかもしれません。

 

しかし、最終手段として休学という選択肢を持つべきだと申し上げるからには、休学することによって得られるメリットがあるのも事実です。

 

 

まず第一に、何と言っても、お子さんが、いじめが行われている学校(教室)という空間に行くという苦しさから解放されるとともに、身の安全を確保できるということがあります。

 

 

基本的には親の目の届くところにいるわけですから、親としても安心して毎日を過ごすことができるでしょう。

 

 

次に、診断書に記載されている病状の治療に専念できるということが挙げられます。

 

いじめが原因の病気では、例えば、福岡県の女子生徒が心因性の難聴を発症してしまい、日常会話にも支障が出てしまうほどになり、第2級の身体障がいに認定されてしまうというケースもありました。

 

 

そこまでひどくならなくても、うつ病を発症したり、いじめによる怪我によって、治療が必要となる場合もあるでしょう。

 

 

休学することによって、いじめが続く学校に行くことなく、それらの治療に専念できるということも、メリットの1つです。

 

 

そして最後に、落ち着いた環境の中で、子ども自身が自分の人生を見つめ、これからの将来設計ができる時間を確保できるということが挙げられます。

 

 

家族の愛情を感じながら、自分が生きていく意味を感じることで、これからの人生を考える時間を作れることは、いじめに苦しめられてきた子どもにとって、かけがえの無い時間となるはずです。

 

 

いじめで休学した我が子に親がしてあげられることとは?

休学するという決断をすると、基本的にお子さんは、毎日家にいることになります(場合によっては、入院する場合もあるかもしれませんが)。

 

色々な思いの中で、学校に行かないという選択をしたのですから、親としてはまず、焦らずに、愛しい我が子がいじめの傷から回復するのを待ちましょう。

 

もちろん、主治医や学校の先生との連絡は絶やしてはいけませんが、何よりも、我が子の回復を気長に待ってあげましょう。

 

「もうそろそろ学校に復帰したら?」
「元気になってきたんじゃない?」

これらの言葉をかけるのは、慎重になってあげましょう。

 

いじめによる傷が回復し、なおかつ、復学した後はもういじめが起こらないという確証を得ることができてから、プレッシャーを与えないような言葉を選んで、復学を促すことが重要です。

 

「これからも、全力であなたを守ってあげる」
「またいじめがあったなら、今度は転校も考える」
「勉強の遅れは、きっと取り戻せる」

 

など、お子さんが安心できる言葉を選んで、慎重に復学のタイミングを見極めてください。

 

いじめから我が子を守るために休学という選択肢を持つ~まとめ~

いかがでしたか。

 

いじめによって我が子を休学させる選択肢をとった場合のメリット、デメリットについてお話ししてきました。

 

最初はデメリットばかりでしたから、休学という選択肢がデメリットばかりだと思ってしまった方がいるかもしれませんが、きちんとメリットもあるということをおわかりいただけたでしょうか。

 

まとめてみましょう。

・いじめによる休学とは、最終手段であって、簡単にその決断をしてはいけません。休学の決断を下す前に、親としてできることは全てやった後に決断を下すべき選択肢ということを前提とする必要があります。

・いじめが原因で休学する場合、特に義務教育期間中である場合は、定められた手続きに従う必要があります。そのためはまず、医師の診断書が絶対に必要となります

・いじめによる休学を決断するタイミングは、いじめを止めさせるために親ができることを全部やったあと、医師の診断も下されて、さらに、我が子の身の安全が確保できないと判断できる時です。

・いじめによって休学した生徒に、損害賠償が支払われたケースもありますが、休学による勉強の遅れなどの不利益は、損害には含まれませんでした。

・休学によってもたらされるメリットは、「いじめから解放される」「いじめによって発症した病気や怪我の治療に専念できること」「子どもが自分の人生と向き合い時間ができる」、何より「身の安全が確保できる」ことにあります。

・復学を促す際は、子どもにプレッシャーを与えることの無いように、慎重に言葉を選び、子どもが安心して学校に戻れるようにしてあげることが大切です。

いかがでしたか。

 

いじめの被害から我が子を守るために、休学するという決断には、メリットもデメリットもあるということがおわかりいただけたと思います。

 

何よりも、いじめによって愛しい我が子が、間違っても命を落とすなんてことがないように、最終手段としての休学も、選択肢として持っていてください。

 

あなたのお子さんが、健やかに成長されることを心から祈っています。

もし弁護士は敷居が高いと思っている方や、学校、教育委員会は信用できないと思っている方はこちらで無料相談をしているので、是非相談して下さい。

 

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